【記事20131022】乳酸菌がリノール酸から合成 京大、脂肪酸の生成過程解明
【記事20131022】乳酸菌がリノール酸から合成 京大、脂肪酸の生成過程解明
京都新聞2013/10/22 http://www.kyoto-np.co.jp/education/article/20131019000057
代表的な腸内細菌の乳酸菌が植物油に含まれるリノール酸を別の物質に変える過程で作られる脂肪酸の種類と生成の仕組みを、京都大農学研究科の小川順教授や岸野重信助教らのグループが解明した。がんや肥満に効果があるとされる脂肪酸が含まれており、健康食品への応用が期待できるという。米国科学アカデミー紀要でこのほど発表した。
乳酸菌は免疫力向上などの効果が知られている。リノール酸を取り込んでオレイン酸を合成するが、その過程は分かっていなかった。
グループは、漬物やキムチに含まれる乳酸菌「ラクトバチルス・プランタルム」で調べた。乳酸菌内でリノール酸に四つの酵素が順に働き、抗がん作用や肥満の改善効果があるとされる複数の脂肪酸が途中の段階で作られることを突き止めた。さらにマウスの実験で、これらの脂肪酸は乳酸菌から排出された後、腸で吸収されることも分かった。
小川教授は「健康によい脂肪酸を多く生成する乳酸菌を選抜できれば、サプリメントなどとして食品に応用できるのではないか」と話している。
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