2014/02/07

【記事20140205】ニチニチ製薬、乳酸菌で「肺機能障害緩和」の特許取得-インフル感染時にも有効

ニチニチ製薬、乳酸菌で「肺機能障害緩和」の特許取得-インフル感染時にも有効
日刊工業新聞 20140205
http://www.nikkan.co.jp/news/nkx1020140205cbbf.html

ニチニチ製薬(三重県伊賀市、安本昌吉社長、0595・48・020I)は4日、乳酸菌「フェカリス FK―23=写真」を酵素処理した素材「LFK」の摂取で、肺機能障害を緩和できる効果について特許を取得したと発表した。肺を感染症から守り、呼吸機能を支えるII型肺胞上皮細胞を増殖させる現象をマウスで確認した。インフルエンザ感染時の肺の炎症抑制にも有効としている。

発明の名称は「II型肺胞上皮細胞活性剤」。II型肺胞上皮細胞を増やすことにより、呼吸機能を担うI型肺胞上皮細胞に分化できる。また上皮細胞を安定させて肺胞領域への炎症性細胞の流入を抑えられるとしている。

同乳酸菌は生菌を加熱処理して免疫効果を高めている。同乳酸菌を配合したサプリメントや飲料などの健康食品を扱っており、特許取得商品として展開する。

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乳酸菌で肺炎に関する特許取得

健康メディア.COM 20140220 http://www.kenko-media.com/health_idst/008458.html


ニチニチ製薬㈱(三重県伊賀市、0595-48-0201)は、同社の乳酸菌フェカリスFK-23を酵素処理した『LFK』が、インフルエンザ感染による肺胞上皮細胞の障害(バリアー機能の崩壊)を抑制する機能性を証明したことに基づき、1 月10日に特許を取得(特許第5451703)したことを発表した。



 同社では、2009年から2012年に掛けて、乳酸菌フェカリスFK-23(LFK)のインフルエンザに関する有用性を北海道大学・宮崎忠昭教授と共同研究してきた。マウスにFK-23(LFK)、または生理食塩水を経口投与し、致死量のインフルエンザウイルスを感染させて21日後の生存率を調べた結果、生理食塩水群では生存率が16%だったのに対し、FK-23(LFK)投与群では45%まで改善した。またFK-23(LFK)投与群ではウイルス感染による肺胞領域への炎症細胞の浸潤が少ないこと、ウイルス感染7 日目で透過性の亢進が抑制されること、さらに肺を保護するタンパク質の分泌やガス交換に関わる細胞(Ⅰ型肺胞上皮細胞)に分化できるⅡ型肺胞上皮細胞を増殖させ、肺機能障害を緩和することがそれぞれ確認された。

 今回の特許取得では、乳酸菌の摂取によってⅡ型肺胞上皮細胞が増えることは、同社が世界で初めて発見した事象であることが認められた。


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